※ザルム語:ズル・キル (Zul-Kir) ※通称:「The Tail (尾)」「The Dregs (澱)」
1. 地域概観:『腐敗と発酵の揺りかご』
地理的特性
- 最後尾: 北から流れてきた全てのもの(漂着物、死骸、罪人)が、海流に乗って最後に辿り着く場所。
- 環境: 湿気が籠もりやすく、常に何かが腐ったような甘い臭気(発酵臭)が充満している。しかし、その腐敗は「毒(麻薬)」や「薬」といった高付加価値な産物を生み出す土壌ともなっている。
文化的二面性
- 中央の視点: 「救われない土地」。混沌(悪魔)に汚染された、忌避すべき場所。
- 南部の矜持: 「悪魔にさらわれたからこそ、我々は悪魔と寝て、その力を手に入れたのだ」。清浄さを尊ぶ中央を「味気ない」と笑い、毒も薬も飲み込む逞しさを持つ。
2. 翡翠の回廊 (The Jade Crescent)
※正式名:ザルム・ガズ連峰 (Zalm-Gaz)
南部地域の中心地であり、巨大なカルスト地形の奇岩群の中に築かれた都市国家。
支配者:エズメレイ家 (House Ezmerey)
農業と商業を牛耳る名家。
- 役割: 『胃袋』兼『アヘン窟』。大陸全土への食料供給と、裏ルートでの麻薬流通を支配している。
- 特徴: 快楽主義的で、毒殺や陰謀を好む。彼らにとって政治とは「ベッドの中と食卓の上」で行うものである。
特徴:『南海への玄関口』
この地は、ウディアンの一種族「ヒルトゥプ族」が管理する**「南海プランテーション」**への唯一の陸上ルートである。
- 都市の景観: 奇岩をくり抜いた宮殿や娼館が立ち並び、美食と快楽、そして死の匂いが常に漂っている。ここでは金さえあれば、この世の全ての快楽と、苦痛のない死を買うことができる。
3. 重要産業:『毒と薬』
- 麻薬: ヒルトゥプ族から仕入れた「幻覚珊瑚」や「赤藻」を加工し、強力なドラッグを製造・密売している。
- 医薬品: 腐敗の中から発見された特殊な菌類や酵素を用いた、高度な(しかし倫理的に危うい)医薬品開発が行われている。