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手紙には、自らの名を忘却したと綴られてた。

封書には古い一文と、どこの国のものでもない硬貨。

存在しないはずの設計図が、ありもしない階層へと私を導く。

部屋の隅、沈殿した時間の残骸を、私は匙ですくい上げた。

窓の外に貼り付いた夕景は、ガラスに張り付き動くことを拒んだ。

埃ひとつ舞わぬ光が、彼を緩やかに縛っていた。

どこへも去っていないなかったのだ。

ただ、この四角い部屋に少しばかり溶けて。

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空中マンション

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2,027

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